旅支度について②

皆さんこんにちは。
前回に引き続きブログを担当させていただく業務部の林です。
今回はなぜ故人様に旅支度をするのか、そしてそれらにはどんな意味があるのかについて書いていきます。

まずは、そもそも旅支度とは何なのかについて説明していきます。
旅支度とは仏式の葬儀で比較的よく使われる言葉で、仏教では亡くなられた方は来世へと旅立ち、その道のりは四十九日間続くとされています。
そこで、故人様が無事に来世へとたどり着けるようにご遺族様が旅の支度をすることを「旅支度」といいます。

旅支度にはいくつか揃えるものがあります。
まず初めに仏衣です。
これは亡くなられた方に着せる着物の事で死装束とも呼ばれます。
納棺する時に着替えますが、その際に着付けは左を前にして行います。
何故かと言うと、通常は右を前にして着ますが、あえて反対にすることで不幸が重なるのことを避けるという意味があるからです。

次に足袋(たび)です。
この白い足袋を履かせるとき、足袋には紐が付いているので固結びで結びます。
これは旅の途中で紐が解けないようにする為です。

そして脚絆(きゃはん)です。
この脚絆はすねの位置につけ、故人様が長い旅路でも足が疲れないようにする為に身に付けます。
また、この時も紐は固結びで結びます。

次に手甲(てっこう)です。
これは道中、木々を振り払う際に手が傷つかない様に、また汗をぬぐったりする為に身に付けます。
この時も紐は固結びで結びます。

その後に胸元に六文銭を入れます。
これは三途の川の渡し賃になります。

最後に数珠です。
これは故人様が愛用していたもの、もしくは葬儀社などが用意したものを持たせます。

直葬・家族葬の心響では今説明した旅支度を行っていますが、他にも頭陀袋(ずだぶくろ)といって僧侶が修行に出る時に使用する袋を頭から通して首に掛け、胸元に置いたり、天冠(てんかん)や編み笠、草履や杖を旅支度で使用する事もあります。
このように旅支度に使用する道具の一つ一つに故人様への思いが詰まっており、これから故人様に旅支度を行う時にはその一つ一つの思いを胸に抱きながら着付けをして行こうと思いました。

納棺

最後までお読み頂きありがとうございます。
これからもブログを書いていきますので次回も読んで頂けると幸いです。
それでは失礼致します。