みなさんこんにちは。
総務部の奥島です!
死装束(しにしょうぞく)とは、冥土に旅立つ時の衣装のことを指します。
死装束の一つずつの種類についての説明はすでに掲載していますので割愛させていただきます。
天冠(てんかん)は、仏式のご納棺時の旅支度として用いられています。
近年、天冠を頭に直接つけることはほとんどありませんが天冠がもつ意味については諸説あり「閻魔大王に失礼ならないように冠をつけて正装をしなければいけない」「死者が地獄のタタリから逃れるため」「悪霊を追い払うため」「 身分の高さを冠で表現した」などと言われています。
なぜ、近年つけなくなったのかというと故人様のお顔の表情が変わってしまったり、小さなお子さんは幽霊というイメージが強く怖がってしまうためです。
しかし、天冠は白い三角布だけのことをさすわけではありません。
お雛様の頭についている冠も天冠と言いますし、能の装束のひとつにも天冠があります。
能の場合、高貴な役柄の人がかぶるものとして使用されたり、神様や天女などを表現するために使用されたりしているようです。そう考えると、死者に付ける天冠は「最後に高貴な身なりで送ってあげたい」という昔の人の思いが込められていたのかもしれませんね。
宮城県では、お葬式の際に参列者も三角頭巾をつける風習があるそうです。
これはとくに宮城県の北部、大崎市や登米市などで行われていたらしく「冠をつけている身分の高い人でないと閻魔大王に会えない」といういわれがあるため「故人をぜひ天国へ送ってください」と応援する意味で葬儀行列に入る人たちも三角頭巾をつけていたそうです。
初めて目にすると少し怖いイメージもありますが、三角頭巾をはじめとする死装束は「故人様が無事浄土への旅を終えて成仏できるように」というご遺族様達の想いが込められたものだったんですね。
このブログを読んだみなさんが少しでも興味を持ってくださると嬉しいです😊